映画観てある記:第36回

ここに泉あり

監督:今井 正
出演:岸 恵子
岡田英次
小林桂樹
加東大介
1955年 松竹

戦後、貧しい時代にあって、音楽が人々に与える大きな影響をものの見事に描いている。

東京や大阪以外で初めて、地方交響楽団が昭和22年群馬県高崎市に結成された。
地方の交響楽団の草分け的存在である群馬交響楽団(当時は、群馬フィルハーモニーオーケストラ)の草創期の実話を基に作られた作品であり、作曲家の山田耕作が本人役で特別出演している。

この映画の製作により楽団は、全国的に注目を浴び、群馬県は文部省から全国初の「音楽モデル県」に推定されている。
団員の盛りだくさんのエピソードを今井監督が生真面目な正攻法の演出で描いており、誠実な感動を呼ぶ作品となっている。

ここに泉あり

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